SB C&Sの最新技術情報 発信サイト

C&S ENGINEER VOICE

SB C&S

話題のEverpure(Pure Storage) × Nutanix 早速検証してみた!(検証編②)

ストレージ / HCI
2026.06.04

こんにちは、SB C&S中田です。

今回は、Everpure(旧称Pure Storage)とNutanixの統合ソリューションについての第4回目「検証編②」です。(当初全3回での掲載を予定していましたが、文章量が多くなりすぎてしまうため検証編の内容を検証編①と検証編②の2回に分けています)

各回のリンクを以下にまとめてありますので、まだの方は以下よりご覧ください。

話題のEverpure(Pure Storage) × Nutanix 早速検証してみた!(概要編)

話題のEverpure(Pure Storage) × Nutanix 早速検証してみた!(構築編)

話題のEverpure(Pure Storage) × Nutanix 早速検証してみた!(検証編①)

話題のEverpure(Pure Storage) × Nutanix 早速検証してみた!(検証編②)←今回

今回の検証編②では、Nutanix Moveによる vSphere環境からの仮想マシン移行テスト、障害試験、性能向上のためのネットワーク構成について確認・検証した結果をお見せします。
※今回の検証は、正式な推奨構成とは一部異なる環境での動作確認およびベンチマーク結果の内容を含んでいます。こちらをご了承の上ご覧ください。


検証実施:萩原テクノソリューションズ株式会社 様
https://www.hagiwara-ts.co.jp

本社所在地:愛知県名古屋市東区泉二丁目28番23号 高岳KANAMEビル

主な事業内容:
 ・業務コンサルティング、ERP/MES/IoTソリューション提供、ITプラットフォーム基盤構築
 ・FAシステムや特殊計測システムの設計・製造・販売および産業用コンピュータの開発製造・販売
 ・IT機器、計測機器および組込機器の販売

問い合わせ先:dp-sp@hagiwara.co.jp


なお、今回の検証で利用しているFlashArrayは貸出を行っていますので、PoC等でご利用の際には、ぜひ弊社担当営業へお声がけください!

 

③ Nutanix Moveを使ったvSphere仮想マシンの移行検証

 

本検証では、移行元検証環境(vSphere7)に作成した移行元VM(今回はWindows2022)を、Nutanix Move(以下Move)を使って移行する検証を実施しました。

1.png

MoveはNutanixが提供する無償の仮想マシン移行ツールです。Moveアプライアンスのデプロイ方法や移行操作の詳細については、以下の記事をご覧ください。

【若手SEと学ぶ!Nutanixの移行ツール「Move」シリーズ】

 

Migration Planの作成と移行の実施

今回作成したMoveに、移行元vSphereと移行先AOS(AHV)環境を登録しました。

2.png

この環境に対して、Migration Planを作成します。

Migration Planの作成では、移行元と移行先の選択、移行元仮想マシンの選択、移行先ネットワークの設定、移行時に仮想マシンに対して行う操作(ネットワーク設定の引き継ぎ設定やVMware Toolsの削除、NGTのインストール等)の設定を行います。
FlashArray(というよりも外部ストレージ構成)での構築時のポイントとして、移行ターゲットの選択時に仮想マシン格納用のストレージコンテナ(FlashArrayのホスト名のもの)を選択してください。

3.png

Migration Planの作成

 

Migration Plan作成後の画面で「Save and Start」ボタンをクリックすることでプランが作成され、対象仮想マシンの初期同期が始まります。

4.png

移行の実施

初期同期完了後「Cutover」を実行することで、移行元仮想マシンのシャットダウン、最終の差分データ転送、移行先仮想マシンの起動までが自動で実行されます。

b.png

Cutoverの実施

移行完了後、Migration Planで作成した通り移行元仮想マシンのIPやMACアドレスなどのネットワーク情報が、移行先仮想マシンに同じ値で引き継がれていることが確認できました。

c.png

ネットワーク構成の引き継ぎの確認

7.png

ドライバのインストール確認

 

④ 障害試験

 

障害試験では、ネットワーク障害試験とストレージコントローラーの障害試験を実施しました。

FlashArray側ネットワーク障害試験

FlashArray側ネットワーク障害試験では、3つのノード上に2台ずつ、計6台の仮想マシンを動かし、ベンチマークツールにてRead負荷をかけながらストレージ側のネットワークを1本ずつ抜線していき、その後再結線を実施しました。

障害1.png

障害テストの概要

上図のケーブルは全て10Gケーブルとなっています。そのため、実際の速度としてはスイッチ⇔ストレージ間の10Gbps × 4本 = 40Gbps(=5GB/s)が上限となります。

試験の結果、下記のようにネットワークの縮退→スループットの回復を確認できました。また、仮想マシンの停止等も起こらず、Nutanix側のアラート発報についても障害を検知→復旧後解消することが確認できました。

9.png

障害3.png

 

AHV側ネットワーク障害試験

AHV側ネットワーク障害試験では、AHVホスト1号機にて2台の仮想マシンからRead負荷をかけている状態から、AHVホスト1号機からスイッチへつながる2本の線のうち1本を抜線した際の挙動について確認しました。

11.png

結果、スループットは期待通りに半減し、再結線にて問題なく復旧することが確認できました。
また、仮想マシン側の通信断等も発生しませんでした。

12.png

13.png


 

コントローラー障害試験

FlashArrayは、Active-Passiveにて動作します。(ネットワークポートはコントローラー間でActive-Activeのため、帯域はフルで利用できます)

本障害試験では、Active側(今回はCT0)を停止→復旧させた際の挙動について確認しました。

障害8.png

結果、仮想マシンの停止等は見られず、スループットについても半減→回復することが確認できました。

a.png

AHVホスト障害試験

AHVホスト障害試験では、3つのノードで各2台ずつ、計6台の仮想マシンが動作するAHVクラスターのうち、2号機を停止→起動した際の挙動について確認しました。

障害11.png

結果、想定された通りAHVのHigh Availability(HA)機能により仮想マシンは別のノード上にて再起動されました。

17.png

また復旧後、ライブマイグレーション機能を利用して元の状態に復旧することが確認できました。

障害10.png

 

⑤ 最適なネットワーク構成の検証

 

各メーカーの推奨構成について

【Everpureの推奨構成】

Everpure側では、AHVホスト⇔Fabric InterConnect間の推奨構成が記載されています。

参考
Network Configuration for Nutanix Cloud Platform with FlashArray
https://support.purestorage.com/bundle/m_nutanix/page/Solutions/Nutanix/topics/c_nutanix_pure_storage_bp_network_config.html

FlashArray Configuration for Integration with Nutanix Cloud Platform
https://support.purestorage.com/bundle/m_nutanix/page/Solutions/Nutanix/topics/c_nutanix_pure_storage_bp_fa_config.html

【Nutanix側の推奨事項】

Nutanix側では、主にNutanixノード上の仮想マシンや仮想スイッチ、CVMに関するネットワーク設定について、ベストプラクティスがまとめられています。

参考
Nutanix AHV Networking Best Practices
https://portal.nutanix.com/page/documents/solutions/details?targetId=BP-2071-AHV-Networking:BP-2071-AHV-Networking

今回は両メーカーのドキュメントに基づき、下記のような形でネットワークを再構成しました。

a1.png

ポイントとして、こちらのページに記載の通り、2つの仮想スイッチをそれぞれストレージトラフィックとそれ以外(管理用や仮想マシン用など)で分け、vs1側を※Balance-SLBにて設定しています。

※Balance-SLB
a3.png

またFlashArray側ではコントローラーごとにVLANを分け、タグVLANを構成しています。これにより、アップリンクやスイッチによって負荷をより均等に分散させられることが期待されます。

上記構成における性能試験を実施した結果として、期待される帯域(10Gbps × 6 = 60Gbps = 7.5GB/s)がほぼ上限まで使い切れることが確認できました。
これは、VLANを2つ構成しCVMごとの内部仮想インターフェースが2個となったこと、ストレージ側のポート数増加、スイッチのバランシング方式の変更が影響し、負荷分散がうまく働くようになったものと思われます。

また、ストレージI/O発生時にホストのCPU使用率も50%前後まで増加していることが確認できました。
外部ストレージ構成ではCVMはデータ削減の処理は行っていませんが、導入時には期待される負荷を考慮したCVMのサイジングが求められそうです。


いかがでしたでしょうか。MoveによるvSphere環境からの移行試験や、3TierとしてNutanixを運用した際の耐障害性の部分などは、特に本記事を読まれているみなさまの気になる部分だったのではないかなと思います。

SB C&Sには、NutanixおよびEverpureの各社それぞれに対して選任のエンジニアが在籍しております。

もしNutanix × Everpureの外部ストレージソリューションについて気になることがあれば、お気軽にご相談ください!

Everpureに関する全ての記事はこちらから!

著者紹介

SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 第1技術統括部 第1技術部 2課
中田 浩嗣 - Hirotsugu Nakata -

VMware担当を経て、現在ストレージ担当の中でもPure Storageを専任に担当するプリセールスエンジニア