こんにちは、Microsoft 365 相談センターの五味です。「電子情報開示」って聞いたことありますか?英語では「eDiscovery」と呼ばれるこの機能は、訴訟で証拠として使用できる電子的情報を特定および提供するプロセスのことを指します。
法務部門やIT部門のご担当者様でないと、「あまり聞いたことがないな」という方も多いかもしれませんね。しかし、です。そこで今回の記事では、【 Microsoft 365の電子情報開示ソリューション 】 について簡単にご紹介してみようと思います。
「電子情報開示」とは、民事訴訟における電子データの開示手続きのことです。
万が一、トラブルが当人間で解決できずに訴訟が行われる場合には、証拠や証言をもとに公平な裁判が行われます。社内のメールやIMのチャット記録、これらの電子データがその訴訟に関係があれば、企業は裁判所に提出しなければならないと法律で定められています。
例えばある日突然、「『Aに関する資料』『BさんとCさんのやり取り』のすべてを3日後までに提出せよ」と裁判所に命じられたらどうしますか?Microsoft 365・Office 365上にあるデータが多ければ多いほど、とても3日でなんて無茶ですよね。それに、もし社内に証拠を隠滅しようとする人がいたら、大事なデータが消されかねません。そこで登場するのが、電子情報開示のためのMicrosoft 365の3つのソリューションです。
Microsoft 365 の電子情報開示ツールを使用すると、メール・スケジュール機能を提供するExchange Online、個人用のクラウドストレージのOneDrive for Business、全社用の共有フォルダとして利用されるSharePoint Online、web会議やビジネスチャットをはじめとした機能を提供するMicrosoft Teamsなどのコンテンツを検索したり、その検索結果をエクスポートすることができます。
Microsoft 365には3つの電子情報開示ソリューションがあります。
Microsoft 365データソース全体(メールボックス、Exchange アカウント、OneDrive for Business サイト、SharePoint、Microsoft Teams、Microsoft 365 グループ、および Yammer Teams に格納されているコンテンツ)からコンテンツを検索し、検索結果をローカルコンピューターにエクスポートできます。
Content search でも提供されている機能(コンテンツの検索、キーワードクエリと検索条件、検索の統計、検索結果のエクスポート、役割に基づくアクセス許可)に加えて、Core eDiscoveryとAdvanced eDiscovery の特定の検索とエクスポートを調査委に関連つけしたり、メンバーをケースに割り当ててアクセスできるユーザーを制御するなどのケースの管理機能、ケース内のコンテンツの場所を法的に保留することで、調査に関連するコンテンツを保持(これにより、調査中に電子的に保存された情報を不注意 (または意図的に) 削除から保護できる)する機能、があります。
Advanced eDiscoveryツールは、Core eDiscoveryのまでの機能に加えて、プロフェッショナルな機能が追加されています。例えば、ケースに関連するコンテンツを保持するように保管担当者に指示する法的ホールド通知や、収集されたアイテムは元のコンテンツの場所からコピーしておけるレビューセット、背ビューにセットした画像データからテキストを抽出する光学式文字認識 (OCR)、Teams・Yammerの会話スレッド全体の収集、タグ付け、分析、予測コーディングモデルなど。
Microsoft 365・Office 365のE3やE5のプランには、電子情報開示のための機能が標準搭載されています。
いかがでしたか?今回は少しむずかしいお話でした。まずはMicrosoft 365・Office 365のE3やE5のプランには、電子情報開示のための機能が標準搭載されているとご理解いただければOKじゃないかな、と思います。機能の詳細について聞いてみたい、という方は、ぜひMicrosoft 365 相談センターまでお気軽にご相談ください。
この他、法人でのMicrosoft 365導入時(導入前)のご相談は、Microsoft 365相談センターまでお気軽にお問い合わせください。
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それではまた、次回のブログでお会いいたしましょう!
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