こんにちは、Microsoft 365 相談センターの五味です。先日、Azure 相談センター側のイベントに参加してきたのですが、懇親会でお話していた時に、Microsoftビジネスに携わり始めてからそろそろ10年近く(!?)なってきたのか...とふと気づいてちょっと背筋が寒くなりました。
こうしてビジネスを長くすればするほど、メールはたまり続ける一方ですよね。(それでも最近はTeamsなどのビジネスチャットがかなり主流になってきたことでメールの数は減ってきましたが...)
Google Workspaceなどと違い、Microsoft 365のメールサービスであるExchange Onlineは、Plan 1であれば、1ユーザーあたり50GB(※Google Workspaceは1ユーザーに付与されるメールボックスの量は、Google Driveなどの保存領域と合算された容量となっています)とそれなりに大きいのですが、それでも足りなくなってくる問題は往々にして発生します。
そこで今回の記事では、 【 Exchange Onlineのメールボックス容量が超えそうになったらどうすれば良いか 】 について解説していきます。
Exchange Onlineのメールボックスの容量は、プランに応じて異なります。
Exchange Online には、実は「2つ」のメールボックスがあるのをご存知でしょうか。
上記は「通常の」メールボックスの容量のみを記載しましたが、「インプレース アーカイブ メールボックス」という別の領域も用意されているのです!
なお、ここで言う、"通常の"とは、メールの送受信をするメインメールボックスを意味しています。また、「インプレース アーカイブ メールボックス」とはメール保管専用のメールボックスのことです。
その「インプレース アーカイブ メールボックス」も追加して、Exchange Online で提供される1ユーザーあたりの容量を記載すると下記のようになります。
「インプレースアーカイブボックス」を有効化すると、「メインメールボックス」上で2年経過したメールは「インプレースアーカイブボックス」へ自動で移動するポリシーが既定で設定されています。メインメールボックス」容量の短期間での逼迫が心配な場合は、このポリシーを設定変更(移動対象期間を短く)し、メインメールボックス上のメール移動対象となるルールの変更もできます。また、メールのアーカイブボックスへの移動は自動だけではなく、ユーザー自身が手動で移動もできます。
ちなみに...
パッケージプランを利用しているお客さまの場合、自社で利用しているExchange Onlineは、Plan 1なのかPlan 2なのか分からない、と言うケースもあるかと思います。その場合には、このMicrosoft 365 相談センターで提供しているプラン比較表をご覧いただくと、自社の契約されているパッケージプランにどちらのプランが入っているのか、ひと目で分かりますよ!
Exchange Online Plan1を利用されている場合は特に、メールボックスの容量が足りなくなってしまい、Microsoft 365 相談センターにお問い合わせをいただくお客さまも多くいらっしゃいます。容量が足りなくなりそうになったら、どうすれば良いでしょうか?選択肢として挙げられるのは下記です。
お金をかけずに、と言う解決方法ですと、まずは古いメールや不要なアイテムを削除しましょう。特にダイレクトメールなどは、長年仕事をしていると1日に10通20通と来ることも多いかと思いますが、そうしたメールをこまめに削除していくことも大切です。
Exchange Onlineの場合、Outlookのキャッシュに保存されているメールがローカルコンピュータに保存されます。これにより、メールボックスの容量を圧迫している可能性もあります。Outlookのキャッシュを削除することにより、メールボックスの容量を節約してみましょう。
先程お伝えした通り、Exchange Onlineには2つのメールボックスが存在しますが、インプレースアーカイブボックスのみを増やすことも可能です。インプレースアーカイブボックスの容量を増やすためのアーカイブオプションは「Exchange Online Archiving (通称:EOA)」です。
EOAは1ユーザーあたり月額330円(税抜/標準参考価格)なので、Exchange Online Plan 1 から Plan 2にプランをアップグレードするよりも、インプレースアーカイブボックスのみを増やしたほうがランニングコストを抑えられる可能性が高く、Microsoft 365 相談センターとしても、Exchange Online Plan 1をご利用中のお客さまによくご提案する内容ですよ。
Exchange Online Plan 1 に Exchange Online Archiving(EOA)を追加した場合、1ユーザーあたりのメールボックス容量は下記のようになります。
・通常メールボックス:50GB/1ユーザー
・インプレース アーカイブ メールボックス:100GB/1ユーザー(自動拡張で最大1.5TBまで拡張可能)
なお、Exchange Onlineのアーカイブボックスの「Exchange Online Archiving」や「Exchange Online Plan 2」ライセンスを使った容量拡張は、以前は「容量無制限」という発表がされていましたが、実際には「容量無制限」ではなく、現在のアーカイブメールボックスの最大容量は「1.5TB」です。(以前「容量無制限」発表されていた時点での実際の最大容量は「1TB」でした。)
メールが自動でアーカイブされる設定をしておけば、通常のメールボックスを圧迫する前に「インプレースアーカイブボックス」に溜まっていってくれるので便利ですよね。Exchange Online のアーカイブボックスへの「自動」でメール移動のルールを設定/変更する「アイテム保持ポリシー」機能を利用する場合、「Exchange Online Archiving」、または「Exchange Online Plan 2」のライセンスが必要ですが、プランを追加したりアップグレードしていただくことで、自動アーカイブの設定をぜひお試しください。
ところで、インプレースアーカイブボックスに保存されたメールって、その後どうなるのでしょうか?
アーカイブされた後も、もちろん閲覧することができます。但し、アーカイブされたメールにアクセスするには、ユーザーにアクセス権限を与える必要があります。
アクセス権限があれば、Outlookクライアントを利用している場合は、アーカイブされたメールは通常のメールボックスと同じように表示されます。Outlookクライアントを開き、左側のメニューで「アーカイブフォルダ」を選択することで、アーカイブされたメールにアクセスすることができます。
WebブラウザからOutlookにアクセスする場合は、Outlook Web App (OWA)を開き、ページの右上隅にある歯車アイコンをクリックし、「オプション」を選択します。次に、左側のメニューで「メール」を選択し、「アーカイブ」を選択すると、アーカイブされたメールが表示されます。
いかがでしたか?今回は、【 Exchange Onlineのメールボックス容量が超えそうになったらどうすれば良いか 】 について解説してみました。
● Exchange Onlineには2つのメールボックスがあり、1ユーザーあたりの容量は下記の通り。
● メールボックスの容量が超えそうになったらやることは下記の通り。
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それではまた、次回のブログでお会いいたしましょう!
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