みなさんの会社はすでにリモートワーク制度を導入されているでしょうか。特に今回の新型コロナウイルスの対策として、リモートで働ける環境を急いで(あるいは一時的に)導入されたという企業も少なくないのではないでしょうか。リモートワークをスムーズに運用するためにはICTツールの活用が必須です。
今回はリモートワークを行う際におすすめのツールをご紹介したいと思います。
リモートワークを行ううえでは、コミュニケーションがいかに円滑か、遠隔地の業務をいかに可視化できるか、という点が重要なポイントとなります。
リモートワークを実施する際には、状況に合わせて適切なコミュニケーションを図れているかを注意しなければいけません。外出先や出張先のように、一時的なリモートワークであれば問題ありませんが、育児や介護による在宅勤務や遠隔地在住など、フルリモート環境の場合はコミュニケーションが不足しがちです。社員に孤立感を抱かせたり、情報共有不足が生じて生産性を落としたりといった原因になりかねません。
リモートワーク時のコミュニケーションによく用いられるビジネスチャットツールは、チャット機能だけでなくオンラインミーティング機能も兼ね備えているので、目的に合わせたコミュニケーション方法を選択できますよ。
Teamsは、Office 365・Microsoft 365に含まれるアプリケーションです。ビジネスチャット機能やオンラインミーティング機能を備えているだけでなく、ほかのOffice 365・Microsoft 365のグループウェア機能(アプリケーション)と連携できるのが大きな特徴となっています。例えば、スケジュール機能(Exchange Online)やファイルストレージと共有(OneDrive for Business、SharePoint Online)、タスク管理(Planner)など。
もちろん、必要であればサードパーティ製アプリケーションとの連携も可能です。
リモートワークを支援するweb会議ツールとして、今回の新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり一躍脚光を浴びているオンラインミーティングのサービスです。 3人以上のグループで通話を行う場合は1回40分までと制限がありますが、無償版も提供されているため、プライベートでのオンライン飲み会などのツールとしても注目を集めています。
ビジネスで利用される場合は、セキュリティなどの問題もあり(現在は仕様変更され対応済みですが、一時期は"Zoom bombing(Zoomのミーティングに割り込み不適切な画像などを投下する悪質な行為)"が問題となりましたよね)有償版の利用が推奨されます。
テキスト・音声・ビデオチャット機能のほか、タスク管理、ファイル共有などリモートワークに必要な基本的な機能が集約されています。
サービス開始以降、ビジネスチャットツールの代表として、特にIT業界の方々に広く使われています。
世界的にビジネスチャットの利用を広げるきっかけとなったアメリカ発のビジネスチャットツールです。
業務上の情報を共有化するうえで役に立つのがクラウドストレージです。メールへのデータ添付ではデータ容量がオーバーしたり、際限なくデータのコピーが発生してバージョン管理ができないなどのトラブルが発生しがちですが、クラウドストレージであれば、会社の内外を問わず同じデータにアクセスできるため、データの共有や管理をスムーズに行えます。
よく使われるクラウドサービスには次のようなものがあります。いずれも一般消費者向けに無料サービスが提供されていますが、ビジネス用として利用するなら、記憶容量も大きく、セキュリティ面でもきちんと対策が施されたビジネス向けのプランを利用しましょう。
企業のセキュリティの観点からも、一般消費者向けの無料のクラウドストレージを利用することは情報漏えいなどのセキュリティ事故に繋がりやすく推奨できません。
OneDrive for Businessは、Office 365・Microsoft 365に含まれるビジネス向けの個人用クラウドストレージで、1ユーザーあたり1TBの容量が付与されます。SharePointは、"共有フォルダ"的な役割を果たす、共有用のクラウドストレージで、1社あたり、1TB+(従業員数×10GB)の容量をご利用いただけます。
Office 365・Microsoft 365のパッケージプランではこれらが両方含まれているので、ストレージ容量で悩むことはほぼありません。
一般消費者向け(個人利用向け)に無料のサービスも提供されていますが、Google Workspaceの一部としてビジネス向けにも提供されています。Google Workspaceのビジネス向けプランはBasic, Business, Enterpriseの3つ展開されており(Office 365・Microsoft 365と違ってとてもシンプルですね...!)、Business 以上のプランであれば1ユーザーあたりの容量は無制限なところが嬉しいサービスです。
クラウドストレージサービスの草分け的存在であるDropboxは、一般消費者向けの無料プランでは5GBまで利用できます。こちらもビジネス向け(Dropbox Businessのページでは「チーム向け」と表記されています)のプランとして、Standard, Advanced, Enterpriseの3つのプランが展開されていて、1ユーザーあたり5TB以上(Advanced, Enterpriseでは必要に応じた容量)ご利用いただけます。
業務の進捗状況を可視化するためにはタスクやプロジェクトの管理ツールが役に立ちます。とくにフルリモートの従業員への評価や進捗管理のためには必須のツールです。
タスクやプロジェクトの可視化ができていれば、個人の成果の確認と評価をおこないつつ、プロジェクトの遅延を早い段階で見つけ出して素早くフォローできますよ。
PlannerはMicrosoftのタスク、プロジェクト管理ツールです。タスク管理とプロジェクト進捗管理が連携しているため、個人のタスク管理がそのままプロジェクト進捗の可視化につながります。Plannerは先に紹介した、Microsoft Teamsにも付属しており、Teams上で利用すればチーム間のタスク進捗管理に大変役に立ちます。
カード式のタスク管理を採り入れたタスク管理ツールです。シンプルな操作方法が特徴です。
リモートワークにおすすめのツールを紹介しましたが、特にMicrosoft Teamsは充実したコミュニケーション機能とOffice 365との連携により、リモートワークに最適のツールとなっています。
TeamsはSkype for Businessの後継サービスとしてリリースされました。プレゼン画面を共有しながらのビデオ会議はもちろん、1:1や多人数のテキストチャット、音声通話、ホワイトボード機能、議事録をとっておくための会議メモ機能などなど、オンラインでのコミュニケーションツールとして必要な機能を網羅しています。
また、先にご紹介した、今一躍脚光を浴びているZoomで特に話題に上がっているのが「仮想背景」を設定できる機能でしたが、実はTeamsでも仮想背景の設定ができるようになりました。背景を自分の好きな画像に設定するには少しアナログな手順(画像が保存されているフォルダを指定して開いて、そこに画像を保存しておく)が必要なところが少しZoomより使い勝手が劣るかもしれませんが、事務所以外からミーティングに参加するときに背景が気になるというユーザーのニーズにも対応できます。
Microsoft Teamsの真骨頂は、Office 365・Microsoft 365で提供されているグループウェア機能(アプリケーション)との連携です。例えば、Plannerとの連携によるタスクやプロジェクトの簡易的な進捗管理、SharePoint やOneDrive for Businessとの連携によるファイル共有、Outlook(Exchange Online)との連携によるスケジュールの閲覧や会議のスケジューリングなど、リモートワークに必要な機能の多くをTeams上で実施できます。
いくつものアプリケーションを切り替えながら作業しなくて済むので、些細な(けれど積み重なると大きい)作業の負荷軽減や業務効率化に貢献します。
Teamsはその製品の特徴からそれ単品でのプラン展開はありません。Microsoft 365の次のグループウェアパッケージプランに含まれています。
今回はリモートワークを行う際に便利なツールをご紹介しました。いずれも有名なツールばかりですが、やはりもっともおすすめなのはTeams(Office 365・Microsoft 365)です。オンラインミーティングやビジネスチャットのみの機能を切り出して考えると、ZoomやChatWorkなどその他のツールと大差ないかもしれませんが、Office 365・Microsoft 365に含まれるその他の機能とのコラボレーションと、それによる業務の負荷軽減や効率化は、Microsoftが提供するTeams以外では実現できません。
リモートワークを推進する際には、ぜひTeamsをご検討ください。
もし導入に際してご不明な点や不安なことがあったら、Office 365相談センターまでお気軽にお問い合わせくださいね。Office 365の専任スタッフが皆さまからのお問い合わせやご相談に丁寧に回答いたします。
では、また次回のブログでお会いしましょう!
Microsoft 365導入にあたって情報収集中の方に嬉しいホワイトペーパーをご提供しています。
Microsoft 365導入にあたって不明点などございましたら、Microsoft 365相談センターへ。Microsoft 365に精通したスタッフが皆さまからのお問い合わせをお待ちしております。