Microsoft 365コラム
画像

Office 365伝道師 五味ちゃんこんにちは、Office 365相談センターの五味です。皆さんはGRCという言葉をご存知ですか?企業経営を継続するためには、顧客とのトラブル、法令違反による莫大なペナルティ、災害時の想定外の損害など、経営に対するリスク要因を把握し的確な判断を下さなければなりません。GRCというのはリスクマネジメントを考えるうえで重要な三つのポイントで、それぞれ次の言葉の頭文字からとられています。

G:ガバナンス
R:リスクマネジメント
C:コンプライアンス

今回は、GRCに役立つOffice 365の機能についてご紹介します。

重要性を増すGRC

まずはリスクマネジメントに必要なGRCの三要素について簡単に整理します。

コンプライアンス

コンプライアンスは日本語では法令順守と訳されています。企業活動をする上では、立地する場所の法令を守らなければならなければなりません。

ガバナンス

経営におけるガバナンスとは企業統治と訳され、コンプライアンスを保つための組織的な仕組みのことを指します。

リスクマネジメント

ガバナンスを高める上では、発生するかもしれないリスクの大きさを評価し、事前に対策しておかなければなりません。リスクと言っても、実際にはコンプライアンス違反、経済状況の変化、災害、地政学的リスク、経済環境の変動など様々なものがあります。

また、リスクが発生した場合の具体的対策を定めた計画をBCP(事業継続計画)と呼んでいます。

リスクマネジメントとIT

続いて、経営に影響をあたえるリスクの種類と、リスクマネジメントを考えるうえでのITの重要性についてご紹介します。

想定されるリスク

従来はBCPを検討する際に想定するリスクは、自然災害や事故、集団感染などの災害が主な対象でした。

しかし今では、より広いリスクに対応するため、製品のリコール、システム障害、コンプライアンス、風評被害、地政学的リスクなどもリスクマネジメントの対象にしています。想定される被害には次のようなものが含まれています。

  • 自然災害

地震、水害、落雷、竜巻

  • 事故

火災、漏水、断水、停電、通信障害、設備交渉、自動車事故等

  • IT関連事故

情報漏洩、システム障害、データ喪失、マルウェアによる攻撃等

  • コンプライアンス違反

粉飾決算、インサイダー取引、特許権侵害等、法律違反全般

  • 自社サービスにおけるリスク

納期遅れ、クレーム、商品の瑕疵、風評被害

  • その他リスク

地政学的要因のリスク、景気変動、反社会的勢力との関係等

リスクマネジメントの中で重要性を増すIT

企業経営を取り巻く環境にはとても多くのリスクがありますが、その対策としてITが重要性を増しています。IT関連の事故はもとより、自然災害やいろいろな事故の場合でもIT関連設備が直接間接的な被害を受ける事が想定されます。

また、災害発生時等に発生するシステム障害と合わせて、災害後にいかに速やかに復旧できるかという点も重要です。

その他リスクに対してもガバナンスや各種管理体制を整えるうえでITツールの活用で制度を高められます。

リスクマネジメントに役立つOffice 365の特徴とは

それでは、リスクマネジメントを行う上で効果を発揮するOffice 365の機能についてご紹介します。

クラウドサービスの堅牢性

Office 365はクラウドサービスですので、作成したデータはクラウドサーバ上にあります。災害や事故等で自社設備に被害が発生してもクラウド上のデータには影響ありません。

また、広域に被害を及ぼす自然災害などの場合も、クラウドサーバは非常に堅牢な運用体制を保持しているため、自社でサーバを管理するよりもシステム障害の可能性は低いでしょう。

万が一障害が発生した場合も、データは分散化、多重化しているため、データ損失のリスクも低減できます。

セキュリティ管理

Office 365はMicrosoftによる厳重なセキュリティ管理がされています。外部からの攻撃への防衛手段も多く、自社のセキュリティポリシーに合わせて必要なレベルのセキュリティレベルを構築できますよ。

また、DLP(データ損失防止)機能による情報漏洩の防止機能も利用できます。

※DLPはEnterprise E3及びE5

コンプライアンス対応機能

コンプライアンス遵守のための機能として、インプレースの電子情報開示と保持、等の機能も含まれています。

インプレース保持:Enterprise E3、E5
インプレース電子情報開示:Enterprise E1,E3,E5、Business Essentials、Business Premium(Exchange Onlineのみ)

おすすめのプラン

今回ご紹介したリスクマネジメントを行う場合のおすすめプランはEnterprise E3及びE5です。基本となるセキュリティ機能に加え、DLPやインプレース保持、インプレース電子情報開示にも対応しています。E5はE3の機能に加え、より高度なセキュリティ(ATP)や電子情報開示(Advanced eDiscovery)、経営数値解析ツール(Power BI Pro)等の機能が含まれています。

Enterprise E3:1ユーザーあたり2,170円(税抜)/月
Enterprise E5:1ユーザーあたり3,810円(税抜)/月

Office 365相談センターでは、概算のお見積りがわかる 「料金シミュレーター」 をご用意しています。
ぜひ自社に必要なプランの費用の概算も、あわせて確認していってくださいね!

Office 365料金シミュレーター | Office 365相談センター

まとめ

s_gomichan-3shiro.pngOffice 365はクラウド上でデータを管理するため、自社設備が不要です。特に中小企業では、堅牢な自社システムを構築するのは難しいかと思いますので、クラウドサービスの利用はリスクマネジメント上有力な選択肢です。

セキュリティやコンプライアンス遵守の為の機能が充実し、自社システムよりも導入のハードルが低いため、リスクマネジメントを強化したいとお考えの企業様にはOffice 365の導入をお勧めします。

もし導入に際してご不明な点や不安なことがあったら、Office 365相談センターまでお気軽にお問い合わせくださいね。Office 365の専任スタッフが皆さまからのお問い合わせやご相談に丁寧に回答いたします。

では、また次回のブログでお会いしましょう!

Microsoft 365コラムに関する記事

Office 365のライセンス認証周期は30日!ネットに接続してくださいね
Microsoft 365(Office 365)とは?メリット・デメリットや導入方法を解説
Microsoft 365(Office 365)vs. Google Workspace ~製品の機能や料金を比較してみた!~
リモートワークのメリットとデメリットとは?Office 365の活用方法もご紹介!
Teams を使う上でのリスクを理解しよう!Teams利用時の4つのリスクと解決策
個人向け Microsoft 365 Personal と法人向けMicrosoft 365の違いは?
Teamsを使って業務を効率化しよう
Microsoft 365コラム Teamsを使って業務を効率化しよう
Office 365を更に便利に使えるモバイルアプリを紹介します!
Teams vs. Slack 比較してみた [第二回]
Microsoft 365コラム Teams vs. Slack 比較してみた [第二回]
Microsoft 365はどのくらいの容量が割り当てられる?サービスごとの使える容量まとめ
Officeの買い替え...Office 365の方がお得になる? 7つのチェックポイント
情報共有が不足するときに巻き起こる事態とは?Office 365による解決策もお教えします
Teamsを活用した業務効率化の方法
Microsoft 365コラム Teamsを活用した業務効率化の方法
Microsoft 365(Office 365)の活用イメージと、プランの選び方ガイド
クラウドサービスのメールセキュリティ対策
Microsoft 365コラム クラウドサービスのメールセキュリティ対策
リモートワークにおすすめのICTツールをご紹介します
Microsoft 365コラム リモートワークにおすすめのICTツールをご紹介します
ビジネスシーンで活用されているクラウド型のチャットツールを比較
Teams Roomsって何?Teamsとの違い、ライセンスの考え方などの基本をしっかり解説
リモートワークやテレワークに便利なツールを紹介!
Microsoft 365コラム リモートワークやテレワークに便利なツールを紹介!
ビデオ会議ツール「Teams」の無料版と有償版の違い
Microsoft 365コラム ビデオ会議ツール「Teams」の無料版と有償版の違い
業務効率化はITで実現可能?うちの会社でも本当にできる?
リモートワークの導入事例をご紹介!Office 365の活用がおすすめ
Office 365相談センターブログ 免責事項について
Microsoft 365コラム Office 365相談センターブログ 免責事項について
Entra IDって何?五味ちゃんと学ぶ Entra IDのはじめの一歩~Entra IDの概要からADとの違い、出来ること、Freeとの違いまで~
気になるOffice for iPad、どこが使える?
Microsoft 365コラム 気になるOffice for iPad、どこが使える?
社内に情報共有ツールを導入した場合の問題点とは?
Microsoft 365コラム 社内に情報共有ツールを導入した場合の問題点とは?
働き方改革に役立つツールをご紹介!Office 365の活用方法
Microsoft 365コラム 働き方改革に役立つツールをご紹介!Office 365の活用方法
Office 365のデメリットとは?導入前に確認しておこう!
Microsoft 365コラム Office 365のデメリットとは?導入前に確認しておこう!
ニュー・ノーマルな時代に対応!Teamsを使って代表電話を着信・応答する方法
Teams vs. Slack 比較してみた [第一回]
Microsoft 365コラム Teams vs. Slack 比較してみた [第一回]
Office 365でOutlookを使おう! 導入から設定の仕方まで
Microsoft 365コラム Office 365でOutlookを使おう! 導入から設定の仕方まで
業務効率化のポイントと具体例を紹介します
Microsoft 365コラム 業務効率化のポイントと具体例を紹介します
ビジネスの情報共有にお勧めのアプリケーションを紹介!
Microsoft 365コラム ビジネスの情報共有にお勧めのアプリケーションを紹介!
超便利!TeamsとOutlookの連携でもっと業務効率化
Microsoft 365コラム 超便利!TeamsとOutlookの連携でもっと業務効率化
Exchange Onlineのメールボックス容量が超えそうになったら、どうすれば良い?
Office 365・Microsoft 365のOfficeファイルの共同編集はできる?Microsoft 365 Appsの基礎知識
業務の効率化に役立つフリーソフトを探してみた
Microsoft 365コラム 業務の効率化に役立つフリーソフトを探してみた
「Outlookを使うにはどのプランが良い?」って
顧客情報の共有を効率化するには?活用できるツールを紹介!
Office 365の安全性は問題ない? セキュリティ対策について解説
Office 365が活躍!チーム間の情報共有に使えるツールの選び方
Office 365はMacユーザーにおすすめ!その理由を解説
Microsoft 365コラム Office 365はMacユーザーにおすすめ!その理由を解説
Officeは買い切りとサブスクのどちらを選ぶ?価格・運用・導入方法を比較して解説
Project Onlineの機能について紹介!
Microsoft 365コラム Project Onlineの機能について紹介!
Office 365とOffice 2019のメリットを比較してみた!
Microsoft 365コラム Office 365とOffice 2019のメリットを比較してみた!
Office 365 も
Microsoft 365コラム Office 365 も "サブスク"?そのメリットとは
無料版Copilot(旧Bing Chat)の実力をデモ動画で検証!有料版Copilot(Microsoft 365 Chat)との違いも比較解説
人気急上昇中!?SharePoint Onlineが今アツいワケとは・・・
Microsoft 365コラム 人気急上昇中!?SharePoint Onlineが今アツいワケとは・・・

注目の記事

10月リリース!Office LTSC 2024情報まとめ
製品情報 10月リリース!Office LTSC 2024情報まとめ
Microsoft 365 Apps を共有PCで使うには?
IT管理者向け Microsoft 365 Apps を共有PCで使うには?
Copilot for Microsoft 365 対象製品拡大
製品情報 Copilot for Microsoft 365 対象製品拡大

製品についてのお問い合わせ

導入検討にあたって
情報収集中の方へ

Microsoft 365導入にあたって情報収集中の方に嬉しいホワイトペーパーをご提供しています。

導入でお困りの方へ

Microsoft 365導入にあたって不明点などございましたら、Microsoft 365相談センターへ。Microsoft 365に精通したスタッフが皆さまからのお問い合わせをお待ちしております。